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『産みの苦しみ』

ミシンをかける作業が続くとぼんやりと色々な事を考えています。

ふと、

『なんであの人の言葉は自分の痛みに優しく触れるんだろう』

そう思った時、私がかつて陣痛室で助産師さんに触れてもらった手のひらを思い出しました。

 

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3回経験したお産を思い出してみると

出産で一番大変だったのは分娩台に上がる前の「陣痛室」での時間。

子宮口が全開になるまで陣痛の進み具合に合わせて楽な体勢を探しつつ、

決して痛みに逆らわず、力を抜いて、激痛を受け入れては身体をすり抜けさせていく事を数分毎に、長時間。

はじめてのお産のときは分娩台に上がるまで丸2日かかり、希望を感じつつも悔しくて泣ける程のつらい時間に、もうこのまま産まれないんじゃないかと思ったほどでした。

 

私はふと、「産みの苦しみ」の本質ってこれなんじゃないかと思ったのです。

新しい事を始めようと覚悟を決めた途端、周囲からのネガティブな感情は目に見えるように感じたし、

それゆえに自分の豊さを守るためには孤独を選ぶことが必要で。

SAKURAカメラスリングの準備段階で何より大切にしていたのは、自分の心に傷を負わない様に一時的に感じた痛みを身体の中をすり抜けさせるように流していくことでした。

新しい道を作っていく事は覚悟の連続だから、「今はとっても大切な時間の中にいる」と自分に言い聞かせていた日々を思うと、毎日ひたすらミシンをかけることが出来る様になった今の私は充実していて。

しっかり養った力を全身に漲らせて精一杯産み出すことが許された今は、喜びそのものなのだと確信しています。

 

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そして

陣痛で苦しんでいる時、助産師さんがたまに「大丈夫?」と顔をのぞきに来てくれて、痛む場所に手を当ててくれて一緒に陣痛を乗り越えてくれることがなにより心強かったことを思うと、

「産みの苦しみ」を感じている時に必要なのは、専門的知識を持つ助産師さんの様な存在だと思うんです。

同じ様な道のりを、同じ様な志を持って歩んだことがある人だからこそ、私の中にある痛んだ場所に温かい手を添えてくれる様な言葉を届けてくれるんだなと

 

そう気がついたのでした。

 

 

 

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